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2009年09月15日

ヨーロッパ製ピアノ試弾レポート Bechstein A-160

Bechstein A-160=最も広い層にフィットする軽やかなグランドピアノ。

先日ベヒシュタインにはゴールドラインとアカデミーシリーズがあると書いたが、今回はそのアカデミーシリーズのA-160の試弾レポート。
試弾した日にはたまたま黒艶出しタイプと、マホガニーがあったので両方のA-160を同時に試弾する機会に恵まれた。同じ機種でも木の素材でかなり弾き心地が違うという事が明らかになった興味深い試弾になった。

A-160は長さが160センチ、幅は151センチととてもコンパクト。
アカデミーシリーズなのでゴールドラインのような華やかさよりは鍵盤の軽やかさであるとか音の素直さ、というのが特徴に思う。ゴールドラインのような深みやゴージャスさは中低音には少なくなるが、高音のきらめきはとてもさわやかで弾きやすい。それぞれの特徴を下記に。

A_160noir.jpg
A-160黒艶出し
160センチの長さはコンパクトで非常に好ましく、家庭での演奏には非常にフィットする。鍵盤はとても軽やかで音が素直に出てくるのはベヒシュタインの魅力そのもの。160センチの長さというと小さく思うかもしれないが、ヨーロッパ製のピアノの響きは非常に芳醇で余韻がとても長いので、家庭に入れた場合は予想外に音が豊かで驚く。のでかなり広い家=例えば30畳のスタジオ=に置くなどでもこのサイズで足りない、と言う事はないと思える。価格は420万円(2009.8月現在)

A_160 Maho.jpg
A-160マホガニー
黒の艶出しより30万円ほど価格が上がるが…もし余裕があるのなら…私はこのマホガニーをおススメしたくなる…それは何故か…音色が非常にあでやかに主張するからである。一般に木の材質の堅さは音の発音時間の素早さに影響すると言われている。ウォルナットは材質が柔らかいので音の立ち上がりも暖かく柔らかな素朴な音が出る。マホガニーは材質が硬いので音も硬質な瞬時に華やかに音が立ち上がるというような魅力的な音になるわけである。そして艶なしよりラッカーの艶ありの方がさらに音がきらびやかになるのも、その音の反射時間がつや出しのラッカーの方が吸い込まずに跳ね返すからという理論になる。

で、実際に弾いてみるとマホガニーの方が表情が華やかで音色が表情豊かだった。同じ力で弾いてもニュアンスがキラリンっと広がる、そんなグランドピアノである。30万円の価格差を「たったこれだけの金額でこんなに音色が違うの?」と思うか、「音色の差があるのはわかるけれど30万円は高すぎる」と思うかは人それぞれの考え方の違いなので何とも言えないけれど、私だったら長いピアノの寿命を思うとき、最初から色彩感の多いピアノを選ぶ。色彩感の薄いピアノを調律で時間と費用をかけてじっくりと音を作る間に、色彩感をたくさん持ち合わせているピアノは何年間も多くそのオーナーを苦労なしに楽しませてくれるからである。しょっちゅう弾く人でもこれらの調整は1年、2年とかかるはず。その時間と費用を考えたらその30万円は私だったら「時間は買えない」という意味において、安いと感じてしまう。

そして…このA-160のマホガニーはやや紫の入ったローズ色でそれはそれは美しい色をしている。黒鍵には黒檀(紫檀かもしれない)が使われていて非常に指で捉えやすい。価格は450万円(2009.8月現在)

いずれにせよA-160のシリーズは弾く相手を選ばない、という間口の広さが魅力ではないだろうか。音色のくせのなさ、鍵盤の扱いやすさ、といった点では価格と共に子供から大人まで、アマチュアからプロまで最も広いレンジのファンを獲得できる楽器であると感じた。(2009.8月八王子センターにて試弾)


(なお、ここに掲載している価格は各ショップにより、円相場の変動により常に一定していませんのでご参考までになさってください。詳しくは各ショップにお問い合わせ下さい。)
ユーロピアノショールーム情報


posted by カオリン at 02:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ヨーロッパ製ピアノあれこれ&防音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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