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2007年07月29日

善き人のためのソナタ

yokihito

この作品を見て改めて、東西ドイツ統合後まだ17年しか経っていないことを
認識した。昨晩の余韻がまだ生々しく、多い起こすと胸が締め付けられる。

「善き人のためのソナタ」は壁が崩壊する五年前の旧東ドイツを舞台にシュタージという強大な監視システムにメスを入れ、一党独裁の恐怖統治内部の腐敗と愚劣な為政者たちによって翻弄される芸術家たちの苦悩を浮き彫りにしたヒューマンドラマである。

ヴィースラー大尉(ウルリッヒ・ミューエ)がシュタージ内部から劇作家ドライマンと一緒に暮らす舞台女優クリスタを監視して彼らが反体制である証拠を見つけ出すよう命じられるところから物語は始まる。
この劇作家ドライマンを取り巻く環境、愛情、自由、音楽、文学、
それらを盗聴するうちにヴィースラー大尉は彼自身の内面に変化が起こってくる。
そして彼は忠誠心が次第に揺れ動き、自身の投獄の危険を冒してまで二人を
政府当局から守ろうとし始める…

ドライマンのひたむきさ、そしてヴィースラー大尉の心の奥にある人間性。
権力に怯え、押さえ込まれながらも女優として舞台活動を続ける繊細なクリスタの弱さ。これらが織りなしていく人間ドラマは圧力下にあった時代背景と共に目に見えない緊密な連携を伴って見るものを釘付けにしていく。

見終わる直前に深い感動がやってきて、めまいを覚えるほどの哀しさと安堵に包まれる。

主役のヴィースラー大尉を演じたウルリッヒ・ミューエは実際に旧東ドイツ出身で、人生の後半は妻にシュタージに密告を続けられた経験を持つだけに話題を呼んだ。
言葉少ななのに饒舌きわまる表情での演技の奥深さは驚きに値すると感じた。
が、今月22日に胃ガンのために54歳で帰らぬ人となった。残念すぎる…

この作品先日インプレアップした、「After the Wedding」と共に2007年アカデミー
外国語映画賞受賞作となっている。

個人的には、どちらの作品も甲乙つけがたく深く感銘を受けた作品と言える。
是非、ご鑑賞ください。


劇場情報


yokihitogif
善き人のためのソナタ スタンダード・エディション


posted by カオリン at 14:22| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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