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2007年10月04日

相手変われば伴奏も変わる現実♪

nikikai00 二期会週間(出演は第六夜)

本日は「二期会週間」のお稽古でソプラノの竹村靖子さんのお宅へ。
今回は三人のソプラノのそれぞれの声質が見事に違うため、
曲もバラエティに富むけれど、同じ歌を歌ったとしてもテンポから
調性から、全てが全てことごとく違う。

それとアメリカンオペラ、黒人霊歌、ガーシュイン、バーンスタインの作品などの内、
きちんと楽譜どおり弾ける作品はほとんどなく、
ジャズのスタンダードナンバーになっている作品も多いので
結局音楽作りは伴奏者の仕事となる。

そこでプリマと相談しながらの音楽作りとなるが、
歌手の伴奏者というのはまず、何の調性でもすぐに
移調して弾けなければならないのが大前提。
場合によってはその場で譜面を出されて、いろいろな
調性で試してみて、仮に歌う調性が決まる。
これがかなりスリリング。でもこんな事は日常的な事ではある。

今回非常に学んでいるのは、声質の違いに対する伴奏の敏感な違いを出す大切さ。
ココ10年ほどは、藤井多恵子氏以外の方の伴奏はほとんどして来なかった。
だって作曲の依頼に追われていて、とても練習時間が取れなかったから。
今年は不思議と精神的に重い作曲依頼がお休みになり、そこにこの企画の依頼が来た。
本当に神様ってうまくタイミングを考えてくださってる!とは思ってお引き受けしたのよねぇ。

ただ内容を聞いた時、すでにこれは大変だなぁ…とは思っていたけれど
実際に本当にテクニックというよりも、精神的な深さと音楽の重み、を
嫌というほど考えさせられている。
実際竹村靖子さんの歌声と歌い方を聞かせて頂くと、それは深くて深くて…
こちらの未熟さがあっさりとばれてしまう。

竹村さんはソプラノ。ソプラノといってもドラマチックでもあり、
さらに声帯が長いのだと思うけれど、響きはアルトの音域まで低く
出せてしまう…
黒人霊歌などの時の歌声はバーバラ・ヘンドリクスなどを彷彿とさせる
深く、豊かな響きで日本人離れしている。

まさに今の二期会の大御所である彼女の歌声と音楽は自由自在な
フレキシビリティを持っているわけ。
今まで弾いて慣れていた曲目でも竹村さんの歌い方には伴奏を
完全に変えないと伴奏だけが子供っぽく浮いてくる、という
衝撃的な事実にぶちあたってしまった。

楽譜がないのだから作らねばならない…
「どんな和音、どんな合いの手を入れたら彼女の邪魔をせずに
音楽が一体となれるのだろうか…」
先週から一週間、悩みに悩んで曲作りをしてきている。
が、今日のお稽古で少し、彼女の音楽に近づけた感があった。

ここから完全に支え役として、伴奏者は音楽を固めねばならない。

今日のお稽古でもまだ、何調が良いかの調性選びがあり、
さらに楽譜は何度か上がったり下がったり…を繰り返す。
******************************

こんなにきめの細かな作業の積み重ねが
ゆるぎないステージを作っていくのだなぁ…と思うと
強制せずにそういうことを教えてくださるプリマ、
竹村靖子さんに出会って良かったなぁ…と感謝してしまうのと同時に
「絶対にかっこいい、豊かな音楽を作りたい…」という強い思いが
沸々と沸いてくる自分に興奮したりする。

大御所、あるいは一流のアーティストと音楽を通して触れ合えること…
それは音楽を職業にしている者にとっては至福の時でもあり、
また最高の栄養を与えられている訓練の場でもある。

音楽作りは作曲だけに限らず、真理は同じであり追求すればきりがなく、
本当に楽しく夢中になってしまう…
あと二週間。お客様と会場が一体になれるその空間を…
何としても作り出したい…



ラベル:二期会週間 伴奏
posted by カオリン at 02:12| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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