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5日間のお天気は?

2012年02月06日

改めまして、ご挨拶♪♪♪

shibuyachurch2011s.jpg渋谷教会のキャンドルサービス伴奏


節分が過ぎて本格的に2012年の到来となりました。
しばらくのご無沙汰でした。

一言ではお話しできないぐらいのたくさんの事があり、
更新をする事がままならない2011年でしたが、
やっと体力、気力とも元に戻って参りましたので
2012年はフレッシュな気持ちでスタートしたいと思います。

たくさんの事をこれからゆっくりとお話ししながら
また日々の活動の一端をご紹介できればと思います。

画像は昨年クリスマスイブの渋谷教会でのキャンドルサービスの際の
ピアノ伴奏のものです。

もちろんソプラノはいつもの藤井多恵子さん。
shibuyachrchDuo.jpg

それはそれは美しい声が天井から降ってくるようなクリスマスイブでした。
相変わらず300人ほどの方が礼拝に見えました。

渋谷教会のピアノはドイツ製のベヒシュタイン。
私はあの教会のベヒシュタインの響きが大好きです。
教会の広さにもぴったりな大きすぎないサイズで透明な音が上に
素直に立ち上がり広がります。

おいで下さった方、手術後の体調をねぎらって下さった方々、
皆様に心から御礼申し上げます。
ありがとうございました。

健康である事に心から感謝して。

by Kaorin

posted by カオリン at 21:27| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | コンサートレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月27日

新作初演!"Horizon Workers II"

病気等でずっとご無沙汰になってしまいました。

さて、新作初演のお知らせです。

本日は東京文化会館にて「21世紀音楽の会 第9回作品展」が開催されます。

拙作"Horizon Workers II"が初演されます。

詳細はこちら。
http://21centurymusic.jp/information/index.html

当日券ございます。

演奏会の様子はまたいずれ。
posted by カオリン at 14:34| 東京 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 鍋島佳緒里作品の演奏会&etc | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月23日

♪♪「ジュビリア」with ワダシンジ ♪♪

wadashinji.jpg
10年以上前のディナーコンサートに駆けつけて下さった和田真司氏


人の縁(えにし)は本当に不思議で、どこにそういうものがあるのか予想もつかないものである。

今日は素晴らしいピアニストでビジネスマンの「和田真司氏」と彼との縁から生まれた作品「ジュビリア」をご紹介しようと思う。

14年前に慶應義塾大学の教授から講演を頼まれ日吉校舎に出掛けた事があった。頼まれた内容は自分の人生、つまりどのようにして作曲家になろうと思ったのか、とか幼少期からの環境や考え方などを話して欲しいとの事。そしてさらにミニコンサートの依頼を受けたので講演とミニコンサート、そして質疑応答、という内容だったように記憶している。

当日の教室はすり鉢状の階段教室でかなり広く、参加した学生の皆さんは音楽に趣味のある方が多かったような気がした。質疑応答は非常に活発で、前に出てきて歌を歌う女子学生がいたり、色々と具体的な質問をする学生もいたりしてこちらもなかなかエキサイティングだった。その中に、和田真司氏がいた。当時、学生だったわけである。彼は当時、慶應義塾大学の中でピアノソサエティというクラブの部長をお務めだったように聞いていた。

その時は講演後に関係者皆さんと食事&カラオケだったのだけれど和田真司さんはそこにも出席していた。その時はまさかこんなに長い付き合いになろうとはお互いに思いもしなかったのだけれど細々と、彼との付き合いが始まった。卒業すると彼はソニー株式会社に就職した。事あるごとに連絡してくる男性で、合う度にピアノへの情熱を語ってくれたし、スタジオに遊びにみえて暗譜でラヴェルのラ・ヴァルスなど、パラパラ弾いて下さった。

そして彼のご結婚が決まった時に連絡が来て婚礼で奥さまと連弾したいので新曲を、と委嘱を戴いた。その時に書いた作品が、この「ジュビリア」である。

新郎と新婦が初々しいドレスで連弾するさまは非常に印象的で今でもお二人の姿が脳裏に焼き付いている。そしてそんな華やかな席での作品の委嘱を受けた事が自分でもとても嬉しかった。今から8年前の事である。

そして彼は結婚後すぐにNY赴任になった。その間もメールの連絡は細々と続いていた。ヨーロッパばかり滞在していた自分だけれど、彼が赴任の間にNYの彼を訪ねよう、と決めておりそれは2006年に実現した。

彼のピアノは仕事の合間にも黙々と続けられており、ある時はシンガポールで一晩リサイタル開催のビデオが送られてきて驚いたのだけれど、今度はNY滞在中に国際アマチュアピアノコンクールで優勝してしまった。聞けば出社の前にレッスンを受けていたという。なんとまぁ、この情熱の熱さは冷えない御仁だなぁ…と感激してしまった。この時私はNY、NJを中心に1ヶ月ほどアメリカ滞在を楽しんだのだけれど和田家の訪問はことさらに楽しかった。

和田真司氏の完全帰国から2年が過ぎた。最近あるプライベートサロンのコンサートで何か演奏して?と友人から頼まれて、突然私はひらめいた。「そうだ!ワダシンジと連弾しよう」と。和田氏に打診してみると、スケジュールがドンピシャに合っていて即、出演の快諾を戴けたので、8年前に書いた作品を引っ張り出してきて、少し手直しをしてみた。

こんなに長く友人でいても二人でピアノを弾いた事なんかないから意外に緊張するものだと感じておかしかった。でもお稽古合わせの時間は非常に充実しており、楽しかった。サロンコンサートの出演では和田氏をお連れした事でお客様皆様から喜ばれて誇らしい気持ちだったりした。

最近とても考える。「プロとアマチュアの違いって何だろう」ワダシンジは華のあるピアニストである。でも昼間はソニーに務めているビジネスマンなのだ。でもその音楽性、そしてソリストとしての天性の音色の華やかさを彼は持っている。こちらはドン臭く、不器用にずっと音楽をやってきて一応プロとして名乗っているのだけれど、こういうワダシンジのような御仁に出会うと自分が時々鈍い動物に思えてきてしまう。天は二物を与えずって、与えてるぢゃん、この人にはさぁ〜!TOEICだって950点とか!なんでなんでも出来るのよぉ〜!と、思いたくもなる。でもよく見ていると和田真司氏の音楽に対するその真摯な姿勢は見事なまでに徹底されており、その生活はストイックであり、プロが逆に見習うべき所が満載である。限りある時間をビジネスと音楽に振り分けて、キチンと練習を積み重ね、年に演奏の発表も続けているわけで、その集中力には頭が下がる。

彼は私のファンだと言って下さるが、私は逆に彼をまぶしいと思っている。アメリカの作曲家でチャールズ・アイヴズがいるが、ワダシンジを見ていると私はアイヴズを思い出す。彼は平日は保険会社の副社長だったわけで。休日に作曲家だったのだから。

以前、素敵なアーティスト(演奏家)に触発されると自分はインスピレーションを刺激されると書いた事があるが、ワダシンジは常に私をつついてくるそういう友人になってきてしまっている。

14年前に慶應義塾の講演の階段教室の中にいた学生だった和田真司氏。彼が講演会の後帰らずに関係者の食事に参加して下さった事に感謝したい。そして今後、彼の為に私はジュビリア2を書きたいな、と思っている。そしていつか皆さんの前でワダシンジとの連弾でお披露目が出来たなら、などと考えたりしているのである。


自宅スタジオでのリハーサルの様子を録音した音源をYouTubeにアップしてみたのでお聞き戴きたい。

演奏:1st 和田真司 2nd 鍋島佳緒里

次回は和田真司氏の翻訳された音楽書籍をご紹介したいと思っている。
posted by カオリン at 21:51| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 鍋島佳緒里作品の演奏会&etc | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月21日

二期会の「今」〜実相寺演出の「魔笛」

nikikai.jpg 実相寺昭雄演出の「魔笛」

先日知り合いのお招きで二期会の「魔笛」に出掛けた。
ウワサではウルトラ怪獣がステージに出てくるという事でこちらとしては
「???」という気分。
でもすごく感動するから、と言われてますます「???」で…。

実際のステージが終わっての感想:
「す、すごい!何て自然なの?」「この世界は一体なに?」
「人真似じゃない、独自の世界」「心が暖かくなったままほんわか…」
「もしかすると今年一番印象に残るステージになるかも…」
と、感激が止まらず、とても気持ちが暖かなまま帰宅した。
一週間してもこの暖かな感動が残ったままである。

普段、オペラで考える「魔笛」とは大幅に演出がクダけている。しかしクダけていても決して安っぽいのとは全く一線を画した演出。ウルトラ怪獣もたくさん登場。

実相寺昭雄氏はウルトラマン、ウルトラセブンで最も有名になった映像作家、そして監督でもあるが、実は音楽への造詣も深く、東京藝術大学の名誉教授も務めていた。実相寺演出のこの「魔笛」は人気を博しており、今回で4回目の再演。会場はファンで埋め尽くされていて熱気で一杯。

この実相寺演出の「魔笛」では普段登場するさまざまな動物がここではウルトラ怪獣に置き換えられており、みなあの着ぐるみで登場。でんぐり返しをしたり、飛び跳ねて喜んだりと、非常に表情豊かで、当初想像していた「オペラにウルトラ怪獣?」という違和感が全くない!という事に驚かされた。
nikikai02.jpg 森でウルトラ怪獣がくつろぐ様子

動物に置き換えられて登場するウルトラ怪獣の素直さやいじらしさに非常に心が癒され暖かくなってしまい、違和感が全くなくなってしまったのは不思議ですらあったのだけれど、考えてみるに、実相寺演出の「魔笛」全体を通して貫かれる「愛」についての表現。そこに人類愛であるとか、世界中が平和であるというようなメッセージ性が色濃く表現されており、その愛そのものが本質的なコアな根っこのところがとてもクリアに表現されてくると、登場人物が見た目にウルトラ怪獣であろうと、宇宙服を着たようなパパゲーノであろうと、私たちオーディエンスもその中にある心を感じ取ろうとし始めるのがわかってきた。聴衆にウルトラ怪獣を通してでもそういう心髄を感じに行かせてしまうこの実相寺監督は、鬼才とも言える素晴らしい演出家だと驚愕してしまった次第。

そう考えてみると、日本の歴史の中でとにかく、ヨーロッパのグランドオペラを表面的にでも模倣するのに精一杯だった昭和から平成への時代を経て、日本のオペラ界が相当に成熟している、というのを感ぜざるを得なかった。時代は真似から日本独自の表現の追求へと発展し始めている。そしてそれが現在の日本の文化に影響された個性的な世界をきちんと築いている。

なんて素晴らしい事!

そしてさらに素晴らしかったのは出演者の歌唱力、演技力のレベルの高さである。
夜の女王の安井陽子の伸びやかでパワフルな音楽力、ザラストロの小鉄和広の魅力的なバス。そして今回のパミーナ増田のり子の存在力の強さ。パパゲーノの友清崇の演技力の幅広さ。主役一人が素晴らしいのではなく、隅々まで素晴らしい!というこのステージは単に音楽のレベル、というのを越えたステージ全体としての成功感が溢れていた。

聴衆に先入観を捨てさせてしまう故実相寺昭雄監督に、ひたすら感激。
素敵なステージを作って下さってありがとうございました。こんなポエムのある二期会のオペラって今まで、そうそうお目にかかれなかった!と言いたかった。

「良いステージ」という言葉が大好きである。「優秀でした」とか「正確だった」とかよりも「良いステージ」…というこの言葉に客席の一体感も生まれると思っている。
日本ではオペラ、というとどうしてもステージから客席への一方通行な感覚がある。しかしながら、この実相寺版「魔笛」は本当にステージと客席がひとつになってしまう不思議な魅力をもっている。

きっと人気の演目だから必ず第5回目がある気がしている。「えぇ?モーツァルトのオペラにウルトラ怪獣?考えられない?なんなのよぉ、それってぇ」と言わずに、先入観を持たずに次回は是非、聞きに、見に行って戴きたい気持ちでいっぱいである。

「この感動を皆さんとシェアしたい!」と思わずにはいられない素晴らしい演出のオペラ「魔笛」


オペラ公演ラインナップ「魔笛」
posted by カオリン at 02:07| 東京 ☀| Comment(3) | TrackBack(0) | コンサートレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月20日

「ヒックとドラゴン」ベネチア映画祭にてグランプリ受賞

toeth000.jpg ヒックとドラゴン

ディーン・デュボア&クリス・サンダース監督「ヒックとドラゴン」がこの度ベネチア映画祭にて「アバター」と共にグランプリを受賞。
延長公開が決まり、丸の内ルーブルにて9/18〜9/30まで上映中。


この作品、夏に向けて公開だったのでてっきり子供向けかと思いきや大人が十分楽しめる作品。

toeth03.jpg ヒックとトゥース

ストーリーは、バイキングとドラゴンとの戦いが続いているバーク島でのファンタジー。ある日ヒックはケガをしたドラゴンのトゥースと偶然に出会う。本来なら敵同士であるヒックとトゥース。しかし、二人の距離は少しずつ縮まり、やがて誰にも知られないように友情を育んでいく。ヒックの父は島一番のヒーローで知られた勇者。父に知られたらトゥースを殺さなければならない…。が、ヒックはドラゴン=トゥースを知るにつけ、父達島の人間が持っているドラゴンへの恐怖や憎しみに違和感を覚え始める。ヒックはトゥースに愛情を注ぎ、トゥースはヒックを守ろうとする。物語最後はドラゴンとバイキングの壮絶な闘いになっていくのだが…

と割とありがちなストーリーとも言える。

toeth02.jpg

が、このヒックとドラゴンの見所はそのトゥース、ドラゴンの描写に尽きるといっていい。
何しろいじらしい。飛べないトゥースを飛べるようにまでしてやるヒックとの友情、そしてそのトゥースがヒックに恩返しをしようとするさま。そのいじらしさと表情のきめ細かさは3Dである事も手伝って日常から逸脱し、そのファンタジーの世界にどっぷりと浸からせてくれる。

このドラゴンのトゥース、非常に懐かしい目つき、表情、しぐさ。よく考えたら我が家のクロネコにそっくりな事に気づいた。このドラゴンは猫をベースに描かれたという事で、なるほどぉ…と納得。だがそれだけではない。見終わってみるとただ可愛い、という感情ではなくて、この作品の作り手スタッフ全員の、このトゥースというキャラに対する愛情の注ぎ方が並はずれている事が、この作品を感動的にしているのだと気づかされる。愛に溢れた素晴らしい作品である。

映画館を出て自宅に帰るまで心温かな気持ちになれた幸せな時間だった。忠犬ハチ公にしても言えるが、口をきかない生き物の目で訴えるその表情には誰しも心揺さぶられるもの。この作品にはそういう見所が満載で、何しろいじらしい…の一言。
映画館は子供ではなくカップルで一杯だったのが印象的。3Dでなくても…等と当初思っていたが3Dは確かに新しい世界。今後自宅に3Dのテレビを揃える人が増えていくのは当然だとも感じる。

是非ご鑑賞をオススメしたい。

んで、我が家のクロネコもご紹介(トゥースの目つきにそっくり!)
miu0807.jpg kuroneko0722.jpg
ネコを飼ってる方は必見!あまりのドラゴンのネコっぽさに夢中になってしまうはず!



丸の内ルーブル上映スケジュール(9/30まで)
posted by カオリン at 07:26| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月25日

公式サイト、リニューアル準備完了のお知らせ。

classicM.jpg最近新調したばかりのドレスでアンサンブルの仕事の際のショット

鍋島佳緒里公式サイト「サウンド・クルージング・クラブ」も更新せねばと思いながら、色々と改善したい所が山ほどでそのままになったきりで。時々「サイトの方、全然更新してませんよね」。とおっしゃる方もいらしてかなり心苦しい状態でした。お待たせしました。やっと新ドメインを取りましたのでこの度新サイトにトップページぐらいをアップロード致しました。

新サイトURLは
http://nabeshimakaori.com

そうです。私の名前をローマ字で入力して頂いて.comを付けるだけなので覚えやすいと思います。今までのあちこちでの映画や料理や、それらのブログも一瞬でリンクできるようにしました。

今後少しずつ充実させて行くつもりです。
リニューアルサイト、サウンド・クルージング・クラブもどうぞ宜しくお願い致します。

by Kaorin
posted by カオリン at 15:22| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月01日

その後のマイベヒシュタイン♪

bechi_up.jpgArs Nova 124

我が家にお嫁に来てから2年が経つベヒシュタイン Ars Nova 124 調律は5度ほどしたが3か所ほど響きの嫌いな鍵盤があり、それを今お願いしている調律の方に訴えたら「楽器の木枠のエイジングが進まないうちは響きが安定しないのでもう少し待ちましょう」との事。

最近はその苦手な響きを出す3か所の音がかなりマイルドになっているのに気付いた。エイジング、ってそういう事なの…と。生きている、呼吸しているピアノ、というのは今まで4台の国産グランドピアノを弾いてきたけれど、感じた事がなかった。もちろん国産グランドピアノは手入れが非常に楽で狂わないという利点を備えているのは確かではあるが。

それと当初ベーゼンドルファーのアップライトの試弾をして一目ぼれ、その500万円近い費用をどうしようか、と夢にまでうなされるほどだったが結果、ベヒシュタインが来てみると、ベーゼンよりも小さい(高さがない)のに音が大きい、時に大きすぎる!と思えるほど。これがもっと背の高いベーゼンだったらどんなに自宅では音量がありすぎたか、と思うとやはり我が6畳以下の部屋では響きすぎるピアノは要らなかった、とホッとしたりもするわけで。
プロが音圧を計測に見えた際、我が家のアルスノーヴァの低弦の音圧は国産グランドピアノのデシベルをはるかに超えていた、という事実があり、設計業者が驚いたほどであるからその響き方は全くスケールが違う、と言える。

やはりこのベヒシュタインArs Nova 124を購入して良かった、と事あるごとに思う。

+++++++++++++

さて、最近とっても興味深い事があった。
アンサンブルのピアノお稽古合わせである場所に伺った。立派な国産のグランドピアノ。弾き始めて私は思わずペダルに目線を落としてしまった。

「あれ?」音が響かないのである!で、弱音ペダルであるとか、セカンドペダルがなんらかの形で押されてしまって音がフェルトで押さえつけられるかのようにくぐもった、モクモクの音になっているのではないか?と思ったのである。

結果は「ノー」だった。自宅のベヒシュタインばかり弾いていたらよその会場の国産のピアノはこんなにモクモクの音に聞こえてしまうのだと驚いた。申し上げておくがそこのピアノはきちんと調律されて手入れされているピアノである。実は実家のグランドピアノでレッスンをする際にも感じていた事。梅雨の季節には音がくぐもるのだが、一年中梅雨なのかな、と思えるほどくぐもって感じるようになった。やはりこの二年間でベヒシュタインの響きが自分の耳の中でスタンダードになった、という事か。

それと自宅スタジオはアビテックス等ではなく、音響設計の設計者に防音をお願いしているので、防音がメインではなく、音響が美しい、というのがメインのスタジオになっている、というのも大きいのかもしれない。ずいぶん贅沢なスタジオになっていたのだ、と1年間で気づいてきている。楽器と防音で700万円!は高い買い物だったとは思うものの、絶対に手に入れられない音響空間が毎日手元にある、というのは素晴らしい事だと今更ながら実感してローン返済に励んでいる日々(笑)

私は音楽演奏のプロであるのにも関わらず、ヨーロッパのピアノの良さを追求し始めたのは大学卒業後20年以上も経ってからである。もしこれが小学生の頃から自宅にベヒシュタインの、いやあるいはザウター、プレイエル、ベーゼンドルファー、スタインウェイ等のヨーロッパ製アップライトピアノがあったりしたら、どれぐらい耳が洗練されたのだろうか、と思う。

タラレバばやめよう。現実を直視して。人生の後半からでも、ステージだけでなく、自宅でそんなゴージャスな響きを毎日浴びて暮らせる事、それで十分である。

◆ユーロピアノ
◆松尾楽器
◆ベーゼンドルファー・ジャパン
◆音響設計のアコースティックエンジニアリング
タグ:BECHSTEIN
posted by カオリン at 05:18| 東京 ☀| Comment(5) | TrackBack(0) | ヨーロッパ製ピアノあれこれ&防音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月29日

時代に遅れてN810を楽しむ

N810s.jpg NOKIA N810とN810 Wimax version

時代はiPhoneそしてiPadである。自分は15年ぐらい前からマックユーザーなのに、この二つとも持っていない。マック信者としては失格。でも気にしていない。

iPod系はDAP(デジタルオーディオプレイヤー)として考えた時、自分の好みの音質ではないから、という単純な理由で使っていないから。なので当然iPhoneにも興味が湧かなかったのである。

ちなみにDAPはビクターのアルネオとCOWONの iAudio9と動画が秀逸のJ3を持っている。いずれも音質一番!で選んでこの機種に行き当たった。

iPadはいずれ買いそうな予感はしているけれど…といったところ。

自分がこれだけこの二つと距離を置けるのはなんといっても
NOKIA Internet tabletが2台あるからに他ならない。

N810とN810 Wimax versionの二台。あるネットワークエンジニアの方から格安に譲っていただき、使用法もご伝授戴いた。

こちらは日本では未発売なので持っている方は相当オタクである。そして自分ももちろんオタクの端くれなんだけれど。もちろん日本語が入っていないからまずはマシンの日本語化から始まった。
日本語化はココで

N810は携帯電話機能を持たないLinux のインターネット端末。

本体は300g前後で、アプリなども色々と入れられて動きはもっさりしているのだけれど使える。画面が800×480と大きいのでメールなども見やすい。

最近は原稿執筆の際に図書館にPCを持参するのもやめてしまい、もっぱらこれと別にBluetoothのキーボードをバッグに入れて原稿を打ち込んでいる。下の画像はアップルワイヤレスキーボードでの原稿作成現場の状況。

appleKB.jpg Apple wireless keyboard

アップルのワイヤレスキーボードと一緒に持ち歩くと本体と併せて900g以下。パソコンよりも楽。

reudo01.jpg REUDO Bluetooth Keyboard

最近はさらに軽くて折りたたみ式のリュウド社のBluetooth keyboardにがお気に入り。たたむとこんな感じ。
reudo02.jpg 携帯電話よりちょっと大きいぐらい

N810と併せても500gにしかならない!ちゃんと日本語できちんと打てる。N810自体が日本語仕様ではないのでキーボードもJIS配列ではなく英語配列を選ぶのがポイント。

世界各国の天気も温度も画面に常に出るし、メールもきちんと取りに行って本体の点滅で知らせるし、大好きな映画作品をリッピングして動画として見る事も出来るし。GoogleカレンダーやOutlookのカレンダーとの同期もできてしまう。なかなかの優れもの。linuxなので英辞郎などの電子辞書も実はこの中にインストールできる。そうなると電子辞書も普段はコレ一台で良いかもしれない。

ただ、こんなに便利なN810にも大きな大きな欠点がある!それは…MSOfficeのビューアが無い事!!である。せっかくメール受信で添付ファイルが来ているのに読めない!という事が起こる。

この機種を持っている人たちの共通の悩みである。が、解決策は無くはなくて、Google doc.で開いて読んで編集する、という事ができる。が、それは常にインターネット接続していないと、オンラインでないと出来ない作業、という条件がつく。なのでオフラインの時の文章作成はテキストのみ。その点は「ポメラ」と全く同じ感覚なので割り切る。


が、さらに悪い事には時々、全く反応しなくなり死んでしまう状態になる事があり、そうなると一気に初期化が必要となる。(何と言う事!!)

使い始めて3ヶ月目。一度そういう事態に見舞われた。が簡単なマシンだから復旧もすぐ。そういう意味では2台あるのはありがたくもありで、この二台は手放せない。

DELLからアンドロイドのタブレットマシンが発売されるなどのニュースを見ると、いずれそちらに移行しそうな気はするのだけれど今はまだ、このN810で事足りている状態。

★ちなみにWimax Version の方のwimaxの機能は日本の通信とは規格が違うようで全くwimaxとしてはツカエナイ(爆)

全くなんでこんな不器用なマシンを愛用するのよ?と聞かれてもナイスな答えは出ないんだけれど、敢えて言うなら人間的な所?かな?
posted by カオリン at 10:13| 東京 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | N810 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月14日

初めて学んだオランダ語♪春学期終了。

nederlands.jpg ぬこ共の妨害に遭いながらも予習復習に燃えた3ヶ月間。

以前ベルギーはアントワープに音楽祭の取材で一ヶ月滞在した際に、どこもかしこもフラマン語で読めず参ってしまったのはホームページのダイアリーに書いた覚えがある。
それだけだったらオランダ語(フラマン語はオランダ語とほぼ同じ)を習おうとは思わなかったかも知れない。

自分にオランダ語を習わせようとした原動力はアントワープ王立音楽院の図書館だった。
ここにはラッヘンマンの作品は全て所蔵されているという素晴らしい図書館で、さらに私のようなツーリストでも簡単に入館できるそのオープンさにも感激。ただオランダ語が読めなければ閲覧の書類提出すら出来ないわけで。親切なお友達が助けてくれてコピーを取ったりして下さったお蔭で今でも日本に入っていない様々な楽譜を持っている。

で、帰国してからずっとオランダ語を習う気持ちはあったのだけれどやっとこの春から東京外国語大学のオープンアカデミーにてオランダ語を習える事を知った。講師は元在オランダ大使館の公使、そして各国の全権大使をお勤めになって帰国された松本俊先生。元外交官に教わるオランダ語、と言うだけでもゴージャスな心持ちになる。
実際その通りに松本先生の授業は豊かな時間で、ただの語学を学ぶのではなく、オランダの文化、国民性など、日常的にオランダの「今」に触れられる授業がとても楽しく、気づくと夢中で通うようになっていた。

アムステルダムにはシェーンベルク・アンサンブルを聴きにわざわざ列車で2時間以上かけてベルギーから出掛け、数日滞在した事すらあるオランダである。懐かしくもある。

オランダ語は表面上はドイツ語の形式に非常に似ているが、その中身はむしろ自由で気まぐれでフランス語の精神と何ら変わりない気がしている。自分は英語の次には最もフランス語を長く学んだけれど、実はドイツ語も相当頑張って先生について数年間学んだりしていた。ただあの厳格さに参ってしまって、ドイツ語の本を3冊ほど読んだところで止めたままになっている。体質的に合わないなぁ…などと言い訳しちゃって。

しかし英仏独の知識があるとオランダ語は俄然、面白くなってくる。とはいうものの、まだまだ子供のためのおとぎ話がやっと読めるか読めないか、程度なので道のりはまだまだ遠い。私には大きな目標があり、それはデンマーク語を習得する事。デンマーク映画が何よりも好きだから、なのでこれは完全に自分の趣味の話なのであるけれど、いずれコペンハーゲンにデンマーク語留学に滞在したいと本当に思っているし計画もしている。

が、しかしとにかく、まずはオランダ語をきちんと理解できるようになりたいな、というのが現状。

英独仏+オランダ語、これだけ言語がある程度理解できたら世界が広がるだろうなぁ…と思う。し、さらにここにデンマーク語が加わったらどれほど楽しくなるのだろうか…。

中年になると脳が老化する、なんて以前は考えたが今はそれは間違えだったと思っている。脳は休ませずに使い続けた方が良いに決まっている。絶え間なく脳みそを撫でて上げる感じ、あるいは前頭葉を常に発熱させてやる感じ。こういうのがきっと50歳過ぎてからの充実した脳の使い方ではないかな、と思うようになってきている。


tufs_nederlands.jpg
猛烈に学習意欲に燃えている同じクラスのお仲間との記念写真。
中央が松本俊先生



posted by カオリン at 05:59| 東京 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | 語学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月11日

大学入学後、初めて伴奏をしたお相手に再会♪

tajima0710.jpg 30年振りに田島氏と

先日は元新日本フィルハーモニー首席トランペット奏者、戸部豊氏の演奏会に出掛けた。
学生時代のプロとしての音楽の仕事は全て戸部豊氏から戴いた、と言っても過言でないほどたくさんの事を教わった恩師、と思っている。まだろくに何も知らない頃から伴奏、アレンジと現場の仕事ができたのは全て戸部豊氏のお蔭で、今思うとくちばしの黄色いこんな若い子によくもまぁ、たくさんの事をさせて下さったと感激してしまうほど。戸部氏なくして今の自分の音楽人生はない、と言える。

その戸部豊氏のコンサートであるが、今回は戸部氏のお弟子さん3名がゲスト。

日本フィルハーモニー首席奏者の橋本洋氏、NHK交響楽団の佛坂咲千生氏、そして読売日本交響楽団首席奏者の田島勤氏。ピアニストは昨年に続きオペラ界で大活躍の金森敏子さん。

この日のプログラムはオーケストラに出てくるトランペットのハイライト集、と言う事で過去から現在へ、そしてヨーロッパ各地の旅、と題してたくさんのトランペットのハイライト集を聞いた。

実は戸部豊氏の伴奏者として仕事を始めるきっかけになった方がいる。
それが今回ゲストの読売日本交響楽団首席奏者の田島 勤氏である。

私が入学した頃の武蔵野音楽大学は、ちょうど金管楽器の当たり年、と言われ、
一学年上の先輩方は、皆揃って卒業後、あるいは在学中からオーケストラに入団してしまったほど、素晴らしい演奏家が輩出された時期だった。もとから武蔵野音楽大学は管楽器に優秀な人材が多いのが特徴でもあったのではあるが。

親友の紹介で、田島さんの伴奏しない?と言われたのがきっかけで
ハイドンのトランペット協奏曲の伴奏を頼まれた。自分の大学生活で初めて伴奏を務めたお相手は、そう、田島勤さんだったのだ。

田島さんの音楽に対する姿勢は非常に敬虔だけれどシビアで、私が理解できるまで絶対に許さない!というその厳しさに、彼の表現したい音楽を自分が同じように表現できない事が悔しくて、練習室を出ては良く泣いたものだった。

その田島さんの伴奏者としてレッスンに同行して戸部豊氏と出会う事となり結果、戸部氏の伴奏と編曲を務める大学生活となるのだから人の縁(えにし)は不思議な巡り合わせだと思う。

今回の演奏会でもこのゲストのお3方はすごいパワーで、まさに金管楽器奏者の円熟期を味わえた貴重な瞬間となった。

お弟子三人が並んで演奏すると橋本さんの楽器が猛烈な音圧で鳴ってきて、本当にこの人はオーケストラプレイヤーになるべくしてなったんだなぁ、学生契約という誇らしい経歴は当然だわ、と思わせる。何しろ音の密度が違う。管が鳴りきっている。若き頃の戸部氏の、鳴って鳴って仕方ないトランペット、日本人離れした音量のトランペット奏者、という個性は橋本氏が受け継いだなぁ、と素直に感じた。
そして田島さんの音色は明るく豊かでフレーズ作りが大きく、ヨーロッパのオーケストラの品の良さそのものであり、その歌い方には高雅な雰囲気が漂っていた。学生時代から変わってないなぁ…と再確認。そしてN響の佛坂さんのアンサンブルの素晴らしさ。バランスの取り方の見事さ…。お耳の良さ!こういう方がアンサンブルを最高のものに仕上げるのよね、と。

プログラム最後のムソルグスキーの「展覧会の絵」はピアノアレンジのそのままをピアニストの金森敏子さんが弾いて、戸部氏のお弟子合わせて4人のトランペットで演奏をしたが、すごい迫力で、非常に面白い企画でもあり楽しめた。特にピアニストはそれは大変で、もはや伴奏者の域を超えてしまうほどのソリストとしての演奏でもあった。

それにしても御年70歳を超えている戸部豊氏の音が、黄金期3人のお弟子と大してひけを取っていないのも驚いたりする。もちろんご本人に尋ねれば「若い頃はもっと凄かったよ!」とおっしゃるのかも知れないが。周りを見回せば、現役で演奏できる演奏家は同年代ではもはや戸部豊さんだけではないのかな、とちょっと考えたりした。ミラクル…。


自分の今の音楽生活の基礎を作って下さった田島勤氏、そしてそれを無条件で羽ばたかせて下さった戸部豊氏。そのお二人が同時にステージに乗っている日は自分にとっては記念日に思えた。もうあれから30年の月日が流れてしまったのねぇ…。自分も振り返る思い出がどんどん増えてきたなぁ…などと思いながら帰路についた。

spirithymns.jpg
戸部豊 Spirit Hymns発売中

posted by カオリン at 20:30| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする